「なんだかずっと体がだるい」「寝ても疲れが取れない」「イライラしやすくなった気がする」
そんな症状に心当たりはありませんか。多くの場合、その背景にあるのが自律神経の乱れです。ただ、「自律神経が乱れる」と言葉ではよく聞くものの、実際に体の中で何が起きているのかを知っている方は意外と少ないように感じます。
理学療法士として12年間、そして1歳の息子を育てる中で自分自身も慢性的な疲労と向き合ってきた立場から、自律神経が乱れる本当のメカニズムについて、できるだけわかりやすく解説していきます。
■ 自律神経とは何か
自律神経は、呼吸、心拍、消化、体温調節など、私たちが意識しなくても体を動かし続けてくれている神経系です。大きく分けて「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、この2つがシーソーのようにバランスを取り合うことで、体の状態が保たれています。
交感神経は、体を活動モードに切り替える役割を持っています。緊張したときや運動しているとき、仕事に集中しているときに優位になりやすい神経です。
一方の副交感神経は、体をリラックスモードに切り替える役割を持ちます。食後にゆったりしているときや、入浴後、深い睡眠の間などに優位になりやすいとされています。
健康な状態では、日中は交感神経が優位になり、夜になると副交感神経へと自然に切り替わっていきます。この切り替えがスムーズに行われている状態が、いわゆる「自律神経が整っている」状態です。
■ なぜバランスが崩れるのか
自律神経の乱れとは、簡単に言えば、この交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなっている状態を指します。原因として考えられる要素はいくつかあります。
一つは、慢性的なストレスです。仕事や育児で気の休まる時間が少ないと、交感神経が優位な状態が長時間続きやすくなります。本来ならリラックスすべき夜の時間帯になっても、体が興奮状態から抜け出せないまま眠りにつくことになり、結果として眠りが浅くなりやすいと考えられています。
二つ目は、就寝前のスマートフォンやパソコンの使用です。画面から出るブルーライトや、情報を処理し続ける脳の働きが、交感神経を刺激しやすいとされています。
三つ目は、不規則な生活リズムです。就寝・起床時間がバラバラだったり、朝日を浴びるタイミングが日によって大きく変わったりすると、体内時計と自律神経の切り替えタイミングがずれやすくなる傾向があります。
四つ目は、呼吸の浅さです。緊張状態が続くと呼吸が浅く速くなりがちで、この状態自体が交感神経を優位にし続ける一因になっている可能性があります。
■ 育児中に自律神経が乱れやすい理由
私自身、息子が生まれてから、この自律神経の切り替えの難しさを身をもって感じています。夜中に何度も起こされることで睡眠が細切れになり、副交感神経がしっかり優位になる時間を確保しづらくなります。また、常に子どもの様子に気を配る緊張状態が続くことも、交感神経が優位な時間を長引かせる要因になりやすいと感じています。
これは決して珍しいことではなく、育児中の方の多くが経験する自然な体の反応だと考えられます。「自分だけがおかしいのでは」と不安に思う必要はありません。
■ 今日からできること
自律神経の切り替えを助けるために、今日からすぐに試せる工夫をいくつか紹介します。
一つ目は、深くゆっくりとした呼吸を意識することです。特に息を吐く時間を吸う時間より長くすることで、副交感神経が優位になりやすいと言われています。
二つ目は、就寝の1時間前からは画面を見る時間を減らすことです。難しい場合は、明るさを落とすだけでも変化を感じやすいかもしれません。
三つ目は、朝起きたらできるだけ早く日光を浴びることです。体内時計が整いやすくなり、夜の自然な眠気にもつながりやすいとされています。
すべてを一度に完璧にやろうとする必要はありません。まずは一つだけ、今日から試してみてください。
※本内容は一般的な健康情報の提供を目的としており、特定の症状の診断や治療を代替するものではありません。症状が続く場合や強い痛みがある場合は、必ず医療機関を受診してください。
私はPT(理学療法士)であり医師ではありません。この記事は診断・治療を目的とするものではなく、日常生活に役立つ一般的な健康情報の提供を目的としています。まだまだ勉強中ですので誤りがあればぜひ教えてください🙏

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